2013年06月09日
葬儀社の仕事
こんな話を聞きました。
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ある母親が、一人娘に葬儀の負担をかけないように
葬儀社と直葬、散骨の契約をしたそうです。
母親が亡くなったとき
娘さんは家族と、お母さんを見送るのだと思いますが
直葬ですから、家族以外は誰も来ませんでした。
もし・・仕事仲間の友人から、お母さんの仕事ぶりを聞いたり
学生時代の友人から、若い頃のお母さんを語ってもらったり
一度も会ったことがない人達から・・・
二度と聞けないお母さんの話が、最後の最後に聞けたら・・。
この娘さんは、別のお母さんを知ることができ
母を支えてくれた友人の存在をきっと
感謝するのではないか・・・と考えてしまいました。
お母さんは娘の負担をなくすために選んだ葬儀です。
このお嬢さんはお母さんの希望した直葬、散骨を
してあげられたことに、満足はするでしょうが
出来たかもしれない・・貴重な体験は叶いません。
葬儀の形を選ぶのは、ご自分たちですが
別れる意味を知り、葬儀は家族葬や直葬だけではないと
知らせてあげたいと、思います。
そのために、いまこそ葬儀社の皆さんに
葬儀の中から、人の絆を見つけて欲しい! と
伝えようと思います
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この方は、今の葬儀の形に対し・・何らかの疑問を持っていて
ご自分の父親の葬儀では、自分なりに考えて葬儀社に提案し・・
素晴らしいお葬式が出来たと・・語っています。
また、来て下さった方も大変感動されたそうです。
葬儀社自体のレベルが下がり
面倒の少ない、家族葬を勧める葬儀社も多いと聞きますが
簡素化・・という時代の流れに
何でも乗っかっていい・・というものでもないと思います。
特にお葬式という、大切なお別れの儀式は
葬るためだけに有るのではなく、遺された者が気持ちの整理も含めて
今まで受けた恩徳に、感謝するための時間だと思います。
そこをしっかり説明出来て、ご遺族との話し合いの中で
後悔しない、最適な方法を選ぶ・・
面倒かも知れませんが、それが出来なければ
アドバイザーやディレクターとは呼べないでしょう。